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2025年に突入した今、これまで不安視されていた「2025年問題」の影響が日本社会・企業で見られるようになりつつあります。
少子高齢化やIT技術の向上、人手不足など、さまざまな問題が絡み合い、多くの人に負担などの影響がのしかかり始めているのです。
そのため、2025年問題については、社会全体で改めてきちんと認識しなければなりません。
そこで、今回は2025年問題の概要や、次にやってくる「2030年問題」、企業に必要な対策や影響などについて詳しく解説していきます。
2025年問題とは、日本の少子高齢化と人口構造の変化が引き起こす社会的・経済的な課題のことです。とくに、団塊の世代(1947~1949年生まれ)が2025年に75歳以上の後期高齢者となり、医療・介護の負担が急増することが大きな懸念点であるとされています。
また、労働人口の減少による人手不足、年金・社会保障費の増加、企業の生産性低下など、さまざまな影響も想定されています。2025年問題同様に「2025年の崖」と呼ばれるITシステムの老朽化問題も顕在化すると見込まれていて、多くの企業がDX対応を迫られる可能性があるのです。
2025年問題は、日本の経済成長にも大きく関わるため、企業・自治体・個人それぞれの早急な対策が必要であるとして問題視されています。
私たちが知っておくべき問題は2025年問題にとどまりません。さらに5年後の「2030年問題」についても理解を深めておく必要があります。
2030年問題とは、日本の高齢化がピークを迎え、労働力不足や社会保障制度の維持が困難になることです。
2030年には、日本の総人口が1億1,662万人に減少し、とくに生産年齢人口(15~64歳)が急激に減ることが予測されています。また、団塊ジュニア世代(1971~1974年生まれ)が60代に突入し、定年退職が相次ぐことで、企業の人材確保がさらに難しくなるのです。
他にも、気候変動問題やエネルギー資源の不足、AI・自動化技術の発展に伴う雇用構造の変化も2030年問題の一つとされています。
とはいえ、まず企業が着目しなければならないのは、2025年問題の影響や対策方法であるため、できることから一つひとつ進めていくことが重要です。
2025年に突入した今、企業にはすでにさまざまな影響が生じている状況です。具体的に、どのような影響が見られるのかを詳しく見ていきましょう。
2025年には労働力人口の減少が加速し、多くの業界で人材不足が深刻化すると考えられています。とくに、介護・医療・建設・運送業界では従業員の高齢化が進むうえに、これらの業界への入社希望自体も減少傾向が少ないことから、新規雇用も難しくなります。
企業が成長を続けるためには、業務の自動化や外国人労働者の活用、リモートワークの推進など、新たな雇用を確保できるような仕組みを構築する必要があるでしょう。
2025年問題の懸念点として、レガシーシステムの老朽化が挙げられます。とくに、大企業や金融機関では、長年使われてきた基幹システムが限界を迎えている状況です。これに伴い、セキュリティリスクが増大しています。
IT人材の不足も影響し、システムの維持や運用が難しくなる企業が増える可能性もあるのです。深刻なサイバー攻撃のリスクも高まりつつある今、早急なDX推進が求められます。
デジタル化の波に乗れない企業は、2025年以降に競争力が低下してしまうとされています。とくに、中小企業ではDX導入が遅れがちな傾向です。人手不足や、専門知識・ノウハウのある人材が社内にいないことが一つの要因と思われます。
業界を問わず、AI・IoT・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などのテクノロジーの活用は、現代において必須になりつつあります。2025年以降も企業として存続するためにも、DXの導入は避けられない道といえるでしょう。
2025年問題に伴い、既存システムの維持や運用のコストが増える可能性があります。そもそも、老朽化したITシステムを維持するためのコストは年々増加しています。ハードウェアの更新や保守費用、さらには運用を担う人材の確保が困難になり、多くの企業が負担を強いられているのです。
クラウド化やSaaSへの移行を視野に入れるなど、コスト削減を図りつつ、業務の効率化を実現することが重要といえます。
人材不足が続く現代では、待遇の良い企業やDX推進が進んでいる企業へ優秀な人材が流出する傾向にあります。とくに、IT・エンジニア系の人材は需要が高く、さまざまな企業が待遇を整備して人材確保に励んでいる状況です。
そのため、社内にIT・エンジニア系の人材がいる場合、適切な環境を提供できなければ、他の企業へ転職されてしまう可能性があります。
リモートワークやサテライトオフィスの導入など、魅力的なワークスタイルの企業はとくに人気が高いため、働き手のニーズに合わせた環境整備が必須です。
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一口に「2025年問題」といっても、実は業界によって受ける影響が異なります。本項では、以下の5つの業界が受ける影響について見ていきましょう。
建設業界は2025年問題の影響を大きく受ける業界の一つです。とくに人手不足は深刻であり、高齢化に伴う技能労働者の引退が相次ぐと予測されています。国土交通省のデータによると、建設業従事者の約3割が55歳以上であり、10年後には大量の離職が見込まれます。
一方で、若年層の建設業界への就職率は低く、業界全体の労働力不足が懸念されています。
結果的に、工期の遅延や施工品質の低下、建設コストの上昇といった、さまざまなリスクが発生する可能性があるのです。
さらに、旧来の施工方法やアナログ管理の継続により、生産性を向上できず、競争力も低下する可能性があるでしょう。
運送業界における2025年問題の影響として、「ドライバー不足」と「物流コストの増大」が挙げられます。もともと、働き方改革関連法による「2024年問題」が本格化し、トラックドライバーの労働時間規制が厳しくなりました。
労働時間規制が設けられたことで、輸送量が減少し、荷主である企業の物流コストが増加する可能性が高まります。さらに、燃料費や車両維持費の高騰により、運送業界の経営は厳しさを増していくでしょう。
とくに地方の中小運送企業では、人手不足による倒産リスクが高まっています。解決策としては、物流DXの推進、共同配送の拡大、ドローンや自動運転技術の導入などが挙げられるものの、まだまだ導入が拡大していないのが現状です。
医療・介護業界は2025年問題の中でも、とくに大きな影響を受ける領域です。団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)となるため、医療・介護の需要が爆発的に増加します。その一方で、対応できる人材が圧倒的に不足しており、現場の負担増加が深刻化することが予測されている状況です。
上記をふまえ、AIを活用した診断支援システムの導入、ロボット介護機器の活用、遠隔診療の普及など、テクノロジーを活かした効率化を進めていく医療機関・施設が増えてきました。ただ、テクノロジーの導入が進むスピードと、需要拡大のバランスがマッチするのか、現場からは不安の声が挙がっています。
保険業界における、2025年問題の影響としては、「健康保険・生命保険の収支悪化」が挙げられます。高齢者の増加に伴い、医療保険や介護保険の支払い額が増加する一方で、新規契約者の減少が予測されているのです。
また、平均寿命も延びていることで、保険金の支払いが長期間にわたります。そのため、保険会社の財務負担が増加する可能性もあるでしょう。
飲食業界が受ける2025年問題の影響には、人手不足と物価高騰による経営圧迫があります。
飲食業界の場合、宅配・テイクアウトが普及したことで、対応できる人材が少なく、サービスの提供が間に合わないリスクが高まっている状況です。また、「来店してもらう」といった従来のビジネスモデルでは利益を確保しにくくなることも分かってきています。
近年は、フードロス削減や環境対策の強化も求められており、飲食店が対応しなければならない範囲が多岐にわたると言えるでしょう。
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ここからは、2025年問題がもたらす社会への影響について解説します。私たちの生活に直結する部分であるため、どのような影響があるのかをきちんと把握しておきましょう。
2025年問題に直面することで、医療・介護の社会負担が急激に増加すると考えられています。現役世代の税負担も大きくなり、手元に残る所得の減少が懸念されているのです。
政府は社会保障制度の改革を進めているものの、現状としては個人レベルでの資産形成や健康維持の重要性が高まっています。
2025年問題における影響は、意外にも「後継者不足」といった、予想されていたものとは別の部分でも見られます。
中小企業の経営者の高齢化に伴い、会社の後継者が必要になっても、そもそも人手が足りていなかったり、後継者となる人材がいなかったりするため、適切な事業承継が行われないことがあります。
後継者が会社を継がない場合は、事業の継続が難しいため、そのまま廃業となることがほとんどです。結果的に経済が縮小してしまう恐れがあります。また、廃業することで、企業が持っていた優れた技術やノウハウも失われてしまいます。社会の生産力が低下し、さらなる地域経済の衰退を招く恐れがあるでしょう。
2025年問題として、ビジネスケアラーの増加が挙げられます。「ビジネスケアラー」とは、仕事をしながら家族の介護を担う人々のことです。2025年以降、こうしたビジネスケアラーが増加すると考えられています。
背景には、「高齢者の数が増えすぎる」「介護人材が不足していて施設を利用できない」「施設を利用するための資金が足りない」などが挙げられます。
ビジネスケアラーは、介護を担う本人の負担が大きくなるだけでなく、企業の生産性の低下を招く恐れもあるとして懸念されている問題です。
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2025年問題に直面している今、企業に必要な対策とは何なのでしょうか。ここからは、速やかに企業が実施すべき対策を詳しく解説します。
2025年問題への対策を実施するにあたって、まず必要なのが職場環境の改善です。2025年を迎え、多くの企業が直面するのが「人材確保の難しさ」でしょう。少子高齢化が進む中で、企業が持続的に成長するためには、従業員が働きやすい環境を整備し、定着率を高めることが重要です。
介護や育児が両立しやすい環境作り、他の企業に劣らない魅力的な待遇の提供などは、現代の企業が注力すべき課題です。
そのためにも、まず実施したいのが、リモートワークやフレックスタイム制度の導入です。育児・介護と仕事の両立を実現できるように整備し、優秀な人材の流出を防ぐことが重要でしょう。とくに、有効な対策と考えられるのが、サテライトオフィスの活用です。従業員の働く場所の選択肢を広げることで、通勤時間の短縮や生産性向上につながります。
また、職場環境の改善には、健康経営の視点も重要です。例えば、メンタルヘルスケアの充実、ストレスチェックの実施、職場のバリアフリー化などを進めることで、従業員が長く働き続けられる環境を整備できます。
可能であれば、スキルアップの機会を提供することも重要です。リスキリング(学びなおし)やオンライン研修を導入することで、従業員が成長し続けられる環境を整えられます。従業員一人ひとりの能力向上につながり、結果的には企業の競争力向上も期待できるでしょう。
働きやすい環境へ整備する際には、ぜひ富士宮市でのサテライトオフィスの設置も検討してみてください。
2025年問題の大きな課題である「人材不足」に対応するための選択肢として、外部リソースの活用は欠かせません。人手不足が深刻化する中、企業がすべての業務を社内で対応するのは難しくなりつつあるためです。
社内のリソースが足りないときには、外部の委託業務スタッフや企業、専門家などと連携し、効率的にリソースを活用する仕組みを構築しましょう。
例えば、業務の一部を外部委託することで、負担を軽減し、本来の業務に集中することができます。とくに、ITシステムの保守・運用、経理、マーケティング、カスタマーサポートなどは、外部リソースを活用しやすい分野です。
最近では、クラウドソーシングやフリーランスの活用も増えているため、外部リソースの活用ハードルは下がりつつあります。正規社員を確保するよりも、低コストに抑えられる場合もあるうえに、短期間のプロジェクトに限定して依頼したり、特定のスキルを持つ人材に依頼したりすることも可能です。
外部リソースの探し方はさまざまな方法がありますが、おすすめなのがコワーキングスペースの活用です。フリーランスや小規模事業者、スタートアップなども多く利用するコワーキングスペースは、利用者同士の交流も盛んです。
信頼できる外注先を見つけやすく、外注先を探しているときにも便利な存在でしょう。
富士宮市にも、交流が盛んなコワーキングスペースがあり、業務の提携やビジネスに関するアイデアの共有、情報交換などが交わされています。ぜひ、職場環境の改善のヒントを得るために、一度利用してみてはいかがでしょうか。
【Connected Studio i/HUB】
住所 :静岡県富士宮市大宮町31 澤田ビル1F/2F
営業時間:9:00~18:00(月額会員は24時間利用可能)
休業日 :土曜日・日曜日・祝日・その他
電話番号:0544-66-6880
公式HP :https://connectedstudioihub.com/access/
2025年問題に対応するためには、DXの推進が必須といっても過言ではありません。企業のシステムが老朽化し、セキュリティリスクや運用コストが増大する中、デジタル技術を活用しないのは、さらなる問題を招く恐れがあります。
悪意のあるユーザーから攻撃を受けたり、運用コストが企業の負担につながったりするなど、経営にも影響を与えかねません。
とはいえ、DX推進は「デジタル人材」と呼ばれる、ノウハウ・知見を持つ人材が必要です。社内に在籍しているとは限らないため、必要に応じてデジタル関連の企業に委託する必要があります。
むやみに社内で対応すると、DX化が不十分な状態に気が付かずに完了させてしまったり、運用が継続できなかったりするため注意してください。
2025年問題の中で、深刻な事態に陥りやすいのが事業承継の課題です。中小企業の場合、経営者の多くが高齢化していて、後継者が決まらないまま廃業に追い込まれるケースが増えています。
事業承継を成功させるためにも、まずは早めに後継者を選定しましょう。親族への承継だけでなく、従業員の中から次期経営者を育成する「MBO(マネジメント・バイアウト)」や、第三者への売却(M&A)も選択肢として考える必要があります。
また、サテライトオフィスやコワーキングスペースを活用し、次世代の経営者や外部の起業家とのネットワークを広げることも有効です。とくに、異業種の企業と連携しながら事業を継続する「オープンイノベーション」の考え方を取り入れることで、新たな成長の道を模索することができます。
これまでに培ってきた技術やノウハウを後世に残すためにも、事業承継の準備は早めに進めていきましょう。
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2025年問題を乗り越えるためには、企業が現在直面している課題や影響について理解を深め、今からでも準備を進めることが重要です。
現時点で影響を感じていない企業であっても、近い将来に突然問題が生じるかもしれません。そのため、今のうちに「想定されるリスク」「自社が対応すべき課題」などについて考えておく必要があります。
とくに、働く環境の改善は、すべての企業が注目すべき部分と言っても過言ではありません。サテライトオフィスの導入や、コワーキングスペースの活用など、できる範囲で積極的に進めていくことが、2025年問題を乗り越えるチャンスを高めるでしょう。
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